【徹底解説】大型犬は旅行に行けない?移動手段と宿の悩み解決ガイド

くらしラボPlus運営者のまっしゃんです。

ゴールデンレトリバーやラブラドール・レトリバー、あるいはシェパードといった大きなワンちゃんと暮らしていると、ふとした瞬間に「この子と一緒に遠くへ旅行に行きたいなぁ」と思うことはありませんか?

でも、いざ計画を立てようとすると、すぐに「移動はどうする?」「泊まれる宿がない」という厳しい現実にぶつかってしまいますよね。小型犬ならキャリーバッグ一つで新幹線に乗って、おしゃれなホテルに泊まれるのに……と、少し羨ましくなってしまうこともあるかもしれません。

「やっぱり大型犬は旅行に行けないんだ」と諦めてしまう前に、ちょっとだけ待ってください。たしかにハードルは高いですが、「移動手段の選び方」と「宿探しの視点」を少し変えるだけで、愛犬との最高の旅は実現できるんです。

この記事では、私自身が大型犬との暮らしの中で感じてきた「壁」と、それを乗り越えるための具体的なノウハウを、最新の事情を交えて徹底的に解説します。

大型犬のゴールデンレトリバーと、その犬と一緒に旅行の計画を立てる日本人の飼い主

👉記事のポイント

  • 1 公共交通機関(電車・バス)における大型犬の厳しい移動制限と現実
  • 2 飛行機やフェリーなど、長距離移動を可能にする代替手段のルール
  • 3 大型犬でも気兼ねなく泊まれる「一棟貸しヴィラ」などの宿選びのコツ
  • 4 どうしても連れて行けない時のための「老犬ホーム」ショートステイ活用術

大型犬は旅行に行けない?移動手段の課題と対策

まず直面するのが、「どうやって現地まで行くか」という移動の問題です。「大型犬は旅行に行けない」と言われる最大の理由は、日本の公共交通インフラ、特に鉄道とバスが、構造的に大型犬を「乗客」として想定していない点にあります。

ここでは、なぜ公共交通機関が使えないのかという理由を明確にし、それを回避するための現実的な手段(飛行機、フェリー、車)について、詳しく見ていきましょう。

  • 新幹線や電車での移動は困難な現実
  • バスの利用条件と貸切バスの可能性のは
  • 必飛行機移動の条件とクレートの注意点
  • フェリーは大型犬に最適な移動手段
  • 車なしならレンタカーやタクシーを活用

新幹線や電車での移動は困難な現実

大型犬用の大きなクレートが、電車の座席や荷物スペースの規定サイズに入らず、オーバーしている様子のイラスト

結論から申し上げますと、大型犬と一緒に新幹線や在来線を利用して旅行することは、現在のJR各社のルールでは物理的に不可能です。「空いている時間帯ならいいのでは?」「指定席を2席買えば?」と思うかもしれませんが、これは混雑具合の問題ではなく、旅客営業規則における「手回り品」の規定による絶対的な壁なんです。

JRグループ(北海道・東日本・東海・西日本・四国・九州)では、犬などのペットを車内に持ち込む際、以下の条件をすべて満たすことを義務付けています。

JRの手回り品(ペット)持ち込みルール

  • 長さ70cm以内で、タテ・ヨコ・高さの合計が120cm程度のケースに入れること
  • ケースと動物を合わせた総重量が10kg以内であること
  • 体の一部(頭や鼻先など)がケースから外に出ないこと

(出典:JR東日本『きっぷあれこれ 手回り品』

この「10kg以内」かつ「3辺合計120cm以内」という数字が決定打です。成犬のラブラドールやゴールデンは体重だけで25kg〜30kgを超えますし、彼らが無理なく入れるクレート(ケージ)は3辺合計で150cm以上になります。

つまり、「物理的に規定サイズに入らない」かつ「重量オーバー」の二重苦により、鉄道での移動は選択肢から外さざるを得ないのが現状です。「ドッグスリングなら大丈夫?」という声も聞きますが、全身が隠れないスリングはそもそも乗車NGですので注意しましょう。

ドッグカート(ペットバギー)なら乗れる?
最近街中でよく見かけるドッグカートですが、JRでは「カートのままの乗車」は認められていません。車体からケース部分(コット)を分離し、そのケースが規定サイズ(120cm/10kg)以内でなければ持ち込めないため、大型犬用カートでの乗車もやはり不可能です。

バスの利用条件と貸切バスの可能性

「電車がダメならバスで」と考えたくなりますが、バスも鉄道と同様、あるいはそれ以上に厳しい状況です。高速バスや路線バスの多くは、約款で「愛玩用の小動物」に限って持ち込みを許可しており、その運用は非常に厳格です。

バスの車内は鉄道よりも狭い密閉空間です。他のお客様との距離が近いため、犬アレルギーの方への配慮、抜け毛、臭い、そして万が一の吠え声など、トラブルのリスクが高くなります。また、大型犬用のスペースを確保すること自体が物理的に困難です。

そのため、高速バスや路線バスでの大型犬移動は「基本的に不可」と考えてください。

例外としての「貸切バス」

ただし、唯一の希望として「貸切バス(チャーターバス)」があります。これは個人旅行では難しいですが、大型犬のオフ会やサークルの旅行などでバスを1台借り切る場合です。

この場合、事前にバス会社の承諾を得れば、ケージフリーや座席への同乗が許可されるケースがあります。「どうしてもバスで」という場合は、同じ悩みを持つ飼い主さん同士でツアーを企画するのも一つの手かもしれませんね。

飛行機移動の条件とクレートの注意点

陸路の公共交通機関が閉ざされている中で、唯一大型犬を受け入れてくれるのが「飛行機」です。北海道や沖縄などへの長距離旅行では、現実的な選択肢となります。

ただし、客室(キャビン)に一緒に乗ることはできず、「貨物室への預け入れ(受託手荷物)」となります。空調は管理されていますが、飼い主さんと離れるストレスや、普段とは違う環境への負担は考慮しなければなりません。

また、航空会社によって「乗せられる犬の大きさ」や「クレートの条件」が大きく異なります。

航空会社 大型犬対応 注意点・リスク
ANA 可(条件付) 最も大きな「LLサイズ」のクレート貸出あり。ただし、プロペラ機などの小型機には搭載できないため、予約時に機種確認が必須。
JAL 可(条件付) 機種により搭載可能なクレートサイズが異なる。IATA基準のクレートが必要など規定が細かい。
スカイマーク 可(厳格) 「ペット+ケージ」の総重量が32kgまでという上限あり。大型のレトリバーなどは重量オーバーで乗れない可能性大。
スターフライヤー 同意書の提出やワクチン証明書の確認が厳格。貸出ケージ利用が必須となる場合も。

特に注意したいのが、スカイマークの「32kgの壁」です。クレート自体の重さ(ハードキャリーなら6kg〜10kg程度)を含めて32kgなので、体重25kg以上のワンちゃんは利用できない可能性が高いです。航空会社を選ぶ際は、必ず「総重量」を計算に入れてくださいね。

夏場の利用と短頭種について
夏場のアスファルトの照り返しを受ける駐機中は、貨物室内の温度が上昇するリスクがあります。そのため、多くの航空会社でブルドッグなどの短頭種は夏期の預かりを中止しています。大型犬であっても、高齢犬や心臓に持病がある場合は、獣医師に相談してから判断しましょう。

フェリーは大型犬に最適な移動手段

長距離フェリーの個室にある「ウィズペットルーム」で、飼い主と大型犬がクレートから出てリラックスして過ごす様子

もし時間が許すなら、私が個人的に「大型犬にとってのファーストクラス」だと確信しているのが、長距離フェリーの旅です。特に関東から北海道、あるいは関西から九州へといったルートでは、飛行機よりも圧倒的に快適な移動が可能です。

「商船三井さんふらわあ」や「新日本海フェリー」などが導入している「ウィズペットルーム(ペット同伴個室)」は、まさに革命的です。

  • 個室内でフリーにできる: 部屋に入ってしまえば、狭いクレートから出して、自由に床で寝かせたり遊ばせたりできます。
  • 専用ドッグランがある: 船上の風を感じながらお散歩ができるドッグフィールド(ドッグラン)を備えた船も多いです。
  • ずっと一緒にいられる: 飛行機のように離れ離れになる不安がありません。

予約が激戦になることや、乗船手続きのために出港の90分〜120分前には港に着いていなければならないなどの制約はありますが、愛犬への負担を最小限に抑えたいなら、フェリーは最強の選択肢と言えるでしょう。

車なしならレンタカーやタクシーを活用

「自分の車を持っていないから旅行に行けない」という方も多いですよね。その場合は、レンタカーかペットタクシーを上手に活用しましょう。

レンタカー選びの落とし穴

レンタカーを借りる際は、単に「ペット可」の店を探すだけでは不十分です。多くのレンタカー会社では、「ケージに入れてラゲッジスペースに積むこと」が条件となっています。
そのため、コンパクトカーでは大型犬用のバリケンネル(クレート)が物理的に載らないことが多々あります。必ず「ミニバン」「ワゴン」「SUV」などの大型クラスを指定し、予約時に「大型犬用のクレートを積みます」と伝えてサイズ確認を行いましょう。

また、タイムズカーレンタルのように、規定により「体重10kg以下の犬のみ」としている会社もあるので、規約のチェックは必須です。

運転できないならペットタクシー

免許がない、あるいは長距離運転が不安な方には、「ペットタクシー」という選択肢があります。一般的なタクシーとは違い、彼らは「ペット輸送のプロ」です。

  • 大型犬が横になれる広々とした車両(ハイエースなど)で来てくれる
  • ケージなしで乗車できる業者が多い
  • 飼い主も同乗して、旅行先や空港までドア・トゥ・ドアで送迎

料金は通常のタクシーより高くなりますが、他の乗客に気を使う必要もありませんし、何より「移動自体がプライベート空間」になるのは大きな魅力です。最近は長距離旅行プランを用意している業者も増えているので、一度見積もりを取ってみるのもおすすめですよ。

大型犬と旅行に行けない問題を解決する宿泊と準備

移動手段さえ確保できれば、あとは「泊まる場所」です。かつては「大型犬お断り」の宿ばかりで心が折れそうになりましたが、ここ数年で状況は劇的に良くなっています。大型犬需要に応える新しい宿泊スタイルと、旅行を成功させるための準備について解説します。

  • 大型犬可のホテルやヴィラを探すコツ
  • 旅行に必要な持ち物とマナーの確認
  • 旅行に行けない場合の預かり先と選び方
  • 老犬ホームのショートステイ活用法
  • まとめ:大型犬でも旅行に行けないことはない

大型犬可のホテルやヴィラを探すコツ

プライベートドッグラン付きの一棟貸しヴィラで、大型犬が楽しそうに走り回っている様子

従来のホテルや旅館では、壁や床のキズ、鳴き声、他のお客様への配慮から、大型犬の受け入れを敬遠する傾向がありました。しかし、今は「一棟貸しヴィラ」や「グランピング」がその悩みを解決してくれています。

これらの施設が大型犬連れの旅行に最適な理由は明確です。

一棟貸し・グランピングのメリット

  • 他の客と接触しない: 独立した建物なので、廊下ですれ違って他の犬に吠えられたり、犬嫌いの方を怖がらせたりする心配がありません。
  • プライベートドッグラン: お庭がそのまま専用ドッグランになっている施設が多く、大型犬が全力で走っても誰にも迷惑をかけません。
  • 制限が緩い: 「頭数制限なし」「体重制限なし」「室内ノーリードOK」という、大型犬飼い主にとって夢のような条件の宿が増えています。

宿を探す際は、楽天トラベルやじゃらんなどの総合サイトだけでなく、「ペット宿ドットコム」や「おでかけわんこ部」といったペット専門ポータルサイトを活用するのがコツです。「大型犬歓迎」というタグで検索すれば、オーナーさんが大型犬好きで、心から歓迎してくれる素敵な宿が見つかりますよ。

旅行に必要な持ち物とマナーの確認

狂犬病予防接種済証(鑑札)と混合ワクチン接種証明書が並べて置かれている写真。旅行前の必須書類

大型犬との旅行は、準備が8割と言っても過言ではありません。「現地で買えばいいや」は通用しないことが多いので、持ち物は入念にチェックしましょう。

カテゴリ 必須アイテム 理由・備考
証明書類 狂犬病予防接種済証(鑑札) これがないと宿泊拒否やドッグラン利用不可になります。必ず原本を持参しましょう。
混合ワクチン接種証明書
排泄ケア トイレシーツ(スーパーワイド) 宿の備品では足りない、またはサイズが小さいことがあります。
防臭袋(マナーポーチ) 大型犬の排泄物は量が多いので、臭い対策は厳重に。
マナーボトル(水) 外で排泄した際、おしっこを流すのは最低限のマナーです。
その他 折りたたみクレート 宿によっては「就寝時はクレートへ」というルールがあります。

特に大型犬は存在感がある分、周囲の目も厳しくなりがちです。トイレの失敗や飛びつきなどは、マナーウェア(おむつ)の着用やリードのコントロールで確実に防ぎましょう。「大型犬の飼い主さんはマナーがいいね」と言われることが、次の旅行のしやすさにも繋がっていきます。

旅行に行けない場合の預かり先と選び方

「どうしても今回の旅行には連れて行けない」「愛犬が高齢で長距離移動は体調的に無理」というケースもあるでしょう。その場合、お留守番をお願いすることになりますが、ここでも「預かり先がない」という問題が発生します。

都心の一般的なペットホテルでは、大型犬用のケージスペースがない、散歩の引きが強くてスタッフが対応できない、といった理由で断られることがあります。また、シニア犬の場合は「10歳の壁」があり、急変のリスクから宿泊NGとなることも少なくありません。

老犬ホームのショートステイ活用法

老犬ホームのような介護施設で、介護士のアジア人女性が大型の老犬を優しくケアしている様子

そこで選択肢に入れたいのが、「老犬ホーム」や「介護対応型ホテル」のショートステイ(短期入所)です。

老犬ホームと聞くと「終生飼育(一生預ける)」というイメージが強いかもしれませんが、実は旅行や冠婚葬祭の時だけ数日間預かってくれるサービスを行っている施設も多いのです。

老犬ホーム・介護対応ホテルの特徴

  • 医療・介護のプロが常駐: 寝たきりや夜泣きがある子、投薬が必要な子でも安心して預けられます。
  • 広いスペース: 元々長期滞在を前提としているため、大型犬でもゆったり過ごせる環境が整っています。
  • こまめな報告: LINEやメールで写真付きの様子報告をしてくれる施設が多く、旅行中も安心です。

料金は1泊5,000円〜1万円程度と一般的なホテルより高くなる傾向がありますが、「安心をお金で買う」と考えれば決して高くはありません。「もう歳だからどこにも行けない」と飼い主さんが我慢しすぎる前に、こうした専門施設の力を借りてリフレッシュすることも、長く介護を続けるためには大切ですよ。

まとめ:大型犬でも旅行に行けないことはない

旅先で、美しい景色を背景に、大型犬と日本人の飼い主が一緒に記念写真を撮っている、幸せな旅行の思い出のシーン

「大型犬 旅行 行けない」と検索してしまうその不安な気持ち、本当によくわかります。たしかに、新幹線に飛び乗ってふらっと旅に出るような手軽さは、大型犬との暮らしにはありません。

今回の記事のポイント

  • 移動: 新幹線・バスは諦め、フェリーの個室やレンタカー(ミニバン)を活用して自力で動くルートを確保する。
  • 宿泊: 「一棟貸しヴィラ」や「グランピング」など、他者と接触しない新しい宿のスタイルを選ぶ。
  • 準備: 飛行機のクレートサイズや32kg制限、宿のワクチン証明書必須ルールなど、事前の確認を徹底する。
  • 代替案: 無理に連れて行かず、老犬ホームのショートステイを利用するのも愛情の一つ。

ハードルは高いですが、それを乗り越えて一緒に行った旅行の思い出は、何にも代えがたい宝物になります。「行けない」と決めつけず、今の愛犬の体力や性格に合った方法で、ぜひ素敵な旅を計画してみてくださいね。

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